ライベスト蓼科
建物の用途は企業のゲストハウスである
長野県の蓼科リゾート内 標高1350mに立地している
敷地は急傾斜の南斜面で、最も高い位置で道路と接している 南側の眺望を遮るものはなく 編笠山のたおやかな裾野の向こうに遠く 甲斐駒ヶ岳等の南アルプス連山を望むことができる 厳冬期には気温は氷点下20度 にもなることがあり、 降り積もった雪はとけてアイスバーンとなる
アクセス道路は リゾート内の散策路にもなっているので せっかくの景観を建物で遮ることはさけたい 素晴らしい眺望を堪能できる と同時に道路からの眺望を意識した端正なたたずまいとした 積雪時や悪天候に配慮して、道路からブリッジを渡ってのアプローチを採用した
道路から建物までの距離をとり 敷地の低い部分に建物を建てることで 道路からの眺望を妨げないようにした 建物へはブリッジ渡って直接2階に入る。 訪れる人はエントランスホールに入ると同時に 眼前に拡がる南アルプスの眺望に出迎えられる。 ブリッジを渡って入ることで 積雪や雨で斜面がぬかるんでいたとしても 煩わされることなく建物に入ることができる 。
2階に設けられたエントランスからは 緩やかな スキップフロアーで ラウンジや食堂へと降りてゆく構成になっている エントランスホールに立った途端に 一気に眺望がひらけるよう 南側前面を枠のない大きなガラス面としている ワンルームのラウンジや食堂での 人々の団欒を ゆったりとした曲面天井が包み込む
天井の形状は そのまま屋根形状となり 茅葺き屋根のような優しい雰囲気を醸し出す 道路から見える屋根の表情がこの建物の印象を形づくっている